過酸化水素蒸気の計測

H2O2 汚染除去の計測、モニタリング、および管理

過酸化水素はアイソレータ、病室、トランスファーハッチ(パスボックス)などのさまざまな用途における環境に優しい汚染除去方法です。過酸化水素蒸気(過酸化水素)の濃度が汚染除去の過程で計測され、プロセス条件が達成されたことを確認することができます。過酸化水素蒸気を計測するヴァイサラ独自のセンサ PEROXCAP® により、結果の信頼性と再現性を担保できます。

病院の手術室

H2O2 の計測:相対水分飽和度

PEROXCAP® センサ技術には、2 つの HUMICAP® センサが使用されています。1 つは触媒レイヤがある HUMICAP® センサ、もう 1 つは触媒レイヤなしの HUMICAP® センサです。触媒レイヤは、混合蒸気の過酸化水素へ触媒作用を起こします。したがって、触媒レイヤがある HUMICAP® センサは、水蒸気のみを感知し、相対湿度(RH)を計測します。もう 1 つの触媒層なしの HUMICAP® センサは、過酸化水素蒸気と水蒸気の混合蒸気を感知します。この 2 つのセンサの計測値の差異が、過酸化水素の蒸気濃度を示します。HPP272 プローブにはさらに、温度プローブが装備されており、プロセス温度と湿度(相対湿度と相対水分飽和度)のモニタリングができます。また、汚染除去の重要なパラメータである露点と蒸気圧の計測も可能です。HPP271 プローブオプションを使用すると、過酸化水素の体積比 ppm の計測が可能になります。

製薬:過酸化水素濃度計測のアプリケーション例

触媒層なしの HUMICAP® センサは、過酸化水素蒸気と水蒸気の混合空気を検知します。触媒層があるセンサと触媒層がないセンサの計測値の差により、過酸化水素の水蒸気濃度および相対水分飽和度が算出されます。相対水分飽和度は、空気中の過酸化水素蒸気および水蒸気を示します。汚染除去プロセス中は、過酸化水素蒸気の他に水蒸気が常に存在します。結露を管理するには、水蒸気と過酸化水素蒸気の混合空気の湿度を把握する必要があります。相対水分飽和度は、この混合蒸気を計測する唯一のパラメータです。

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過酸化水素除染のバリデーションに対応するヴァイサラ PEROXCAP® HPP270 シリーズ

汚染除去での優れた計測性能

繰り返し行う汚染除去プロセスにわたって精度を維持するために、PEROXCAP® センサには 2 つの機能、センサ素子の継続的な加温機能とパージ機能(断続的な短時間の加温機能)が組み込まれています。加温機能はセンサの結露を防止し、パージ機能はセンサを急速に加熱することで汚染物質を飛ばし影響を最小限に抑えます。HPP270 シリーズプローブインテリジェント計測技術は、高湿度の困難な汚染除去条件においても、次の校正まで計測精度を維持するのに役立ちます。

主な用途

  • アイソレータ、cRABS
    医薬品開発および製造、無菌充填、無菌テスト、冷凍乾燥機、医薬品調剤、血液バンクおよび組織バンク。
  • Transfer Hatches & chambers
    病院、医薬品製造、クリーンルーム、血液バンクと組織バンク、医薬品調剤。
  • 蒸気発生器
    クリーンルーム、医療、除染サービスプロバイダー、HVAC、外来診療、農業(畜産)、建設。
  • インキュベータ
    製薬および GLP アプリケーション、GCP アプリケーション、血液バンクと組織バンク、科学研究。
  • 生産ライン
    加工工場、充填ライン、搾乳器。

関連製品

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HPP270 シリーズプローブの校正方法

簡単な校正

生物学的汚染除去では、安定した条件を得るのが困難な場合があります。ヴァイサラの湿度室付きの HPP270 シリーズプローブまたはヴァイサラの HMK15 校正キットを使用すると、%RH および %RS の現場校正を容易に行うことができます。湿度のみを基準とする現場校正により、H2O2 の計測性能が向上します。また、安定した H2O2 条件が得られる場合、校正されたばかりの HPP センサを現場校正中に基準器として使用することも可能です。最高の計測精度を得るために、ヴァイサラのサービスセンターでトレーサブルな工場校正を行うことが可能で、この校正サービスには、湿度と H2O2 の計測が含まれます。

医薬品保管倉庫の過酸化水素の計測

プローブはオプションのヴァイサラ Indigo ホストデバイスとともに使用することや、スタンドアローン型プローブとして使用することができます。Indigo ホストデバイスにより、容易なユーザーインターフェースが提供され、プロセス要件に応じて設定することができます。Indigo にはプラグアンドプレイプローブ接続、LCD カラーディスプレイ(アナログモデル用のオプションのディスプレイ無しモデル)、および IP65 準拠の筐体が付属しています。プローブの設定、校正、および調整を容易にするために、プローブをヴァイサラの Insight PC ソフトウェアに接続することができます。

過酸化水素蒸気による除染の参考文献

ヴァイサラ PEROXCAP® HPP272 は、デジタル出力とアナログ出力の双方を備えたインテリジェントな計測プローブです。このプローブは、除染プロセスのために過酸化水素蒸気の発生装置メーカー、サービスプロバイダー、およびエンドユーザーを対象に開発されました。過酸化水素 に加え、このプローブでは、相対水分飽和度と相対湿度を参照して温度と湿度が計測され、モニタリングと管理のために使用することができます。

過酸化水素蒸気(H2O2)とエチレンオキシド蒸気(EtO)

ユーザー様の現場を訪問すると、除染や滅菌のトレンドがわかります。当社のお客様と OEM 委託元の企業は、エチレンオキシドよりも、過酸化水素蒸気の使用が増加すると想定しています。このトレンドを理解するために、過酸化水素蒸気とエチレンオキシドを比較し、それぞれにより実現される最適なアプリケーションを定義します。

除染に関する質問の回答

当社のウェブセミナー(ライブ配信)では、過酸化水素による除染に関する多様な質問を受け付けています。このブログでは、最もよく聞かれた質問のうち、以下の質問に回答します。

  • 過酸化水蒸気の ppm により相対水分飽和度を計測することが重要な理由。
  • ヴァイサラのプローブが結露への耐性を維持できる理由とは。
  • ヴァイサラ PEROXCAP® HPP272 センサに使用される素材は。
  • 所有するシステムに HPP272 プローブを導入する方法。
  • 滅菌と除染の違い。
  • エンドユーザーによりプローブの再...

過酸化水蒸気の計測の現場における比較

除染のサービスプロバイダーは、通常使用する装置と、Indigo 201 ホストデバイスを組み合わせたヴァイサラ HPP272 プローブを比較しています。このブログでは、プロバイダーはその評価および比較結果を記載しています。

アイソレータ、cRABS、トランスファーハッチ(パスボックス)での過酸化水素蒸気による除染

このアプリケーションノートでは、アイソレータ、閉鎖型アクセス制限バリアシステム(cRABS)、およびトランスファーハッチ(パスボックス)(TH)での過酸化水素蒸気を確認します。アイソレータの除染が取り上げられていますが、同じ原理がその他の安全ユニットと浄化ユニットにも適用されます。

過酸化水素蒸気による室内の除染

過酸化水素発生器は集中治療室、手術室、緊急治療室、救急車、血液バンク、食品や飲料の処理エリアや保管エリア、動物施設、検査室、処置室など、室内の除染に使用されます。このアプリケーションノートでは、大型のチャンバーや室内での過酸化水素蒸気の使用に関する概要を記載しています。