相対湿度 – その定義と重要な理由
相対湿度 – その定義と重要な理由
相対湿度の基本情報
相対湿度(RH)とは、簡単に言うと、空気の水蒸気含有量を表す尺度です。より明確に言えば、相対湿度(RH)とは、空気中に存在する水蒸気の量を、同一温度で飽和状態にさせるのに必要な量に対する割合(%RH)で表したものです。
RHは温度に強く比例し、温度変化に非常に敏感です。これは、システム内の温度が安定していれば、RHも安定することを意味します。温度と同様に、相対湿度もシステムの圧力に依存します。
役立つ経験則
環境試験室のような閉鎖されたシステムにいない限り、他の要因が結果に影響を与える可能性があることを覚えておくことが重要ですが、基本的なレベルでRHがどのように機能するかを理解するのに役立つ経験則がいくつかあります。
まずは、温度が上がるにつれ、空気は乾燥し(RHが低下し)、温度が下がるにつれ、空気が湿る(RHが上昇する)ということです。圧力に当てはめれば、経験則は、圧力が下がるにつれ、空気は乾燥し(RHが低下し)、圧力が上がるにつれ、空気が湿る(RHが上昇する)ということです。
相対湿度のモニタリングが重要な理由
相対湿度をモニタリングする最大の理由は、最終製品付近の湿気を管理するためです。ほとんどの場合、これはRHが上がりすぎないようにすることを意味します。チョコレートのような製品を例にとりましょう。保管設備内のRHが一定のレベルを超えて上昇し、長い期間そのレベルを超えたままだとすると、ブルーミングと呼ばれる現象が起きる場合があります。ブルーミングとは、水分がチョコレートの表面に形成され、糖分を分解してしまうことです。水分が蒸発すると、糖分はさらに大きな結晶を生み、変色に至ります。
湿度は建築材料などにコスト高な影響を与える可能性
湿度は、建築材料などにコスト高な影響を与えることもあります。家を増築しているとしましょう。堅木張りの床を敷く前に、コンクリートの下張り床を張ります。コンクリートが十分乾燥する前に、床を敷くと、大きな問題が生じる場合があります。コンクリートの水分がより乾燥した部分、この場合、床仕上げ材へと自然に侵入しようとするからです。こうなると、床が膨らんだり、膨れ上がったり、ひび割れたりすることがあります。そうなると、それまでの工程をすべてやり直し、取り換える以外に方法はありません。
湿度は湿気に極めて敏感な製品にとっても大きな問題に
湿度は、特定の医薬品など湿気に極めて敏感な製品にとっても、大きな問題となります。湿気は、製品の特性を変化させて使い物にならなくなる可能性があるため、医療用の錠剤や乾燥粉末といった製品は、正確な湿度と温度のレベルで管理された状態のまま保存されています。
最後に、相対湿度は、空調など、人の快適性に焦点を当てたビルディングオートメーションシステムでも、重要な要因となります。RHを計測し管理することで、建物内の快適な環境を維持できるだけでなく、外の温度に応じて、取り込まれる外気をどれだけ調整する必要があるか示すことで、HVACシステムの効率を最適化するのにも役立ちます。
Temperature range 0 to 100 degree C
Pressure: o to 500 mmH20