高品質な半導体製品を作るには、優れた監視装置で強化された高品質の装置が必要

ウエハーを処理する半導体ツール
Antti Viitanen
Antti Viitanen
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産業製造・プロセス
産業計測
半导体

以前の記事で、半導体製造プロセスの計測ソリューションについて説明しました。このブログでは、ヴァイサラのさまざまな湿度センサと圧力センサについて見ていきます。これらによって、半導体製造に使用される装置のメーカーは正確に計測を行うことができます。

 

半導体製造プロセスでは、温度、曝露時間、化学物質の濃度、材料品質、汚染などの条件にわずかな変動があっただけで、シリコンウエハーやバッチ全体が使いものにならなくなる可能性があります。したがって、容易に反復できる安定したプロセスを確立するには、こうした変動要因を排除する必要があり、そのためには、各種の計測を通じてさまざまなプロセスパラメータを調整することが重要です。シリコンウエハーを製造するプロセスにおいて非常に重要な手順には、薬品洗浄、リトグラフィ、ウエハーへの塗布と現像、ウエハーの拡張とダイシング、チップの検査とテスト、パッケージング、電子機器メーカーへの輸送があります。

以下に、半導体機器ベンダーのためのヴァイサラの計測ソリューションを紹介します。

薬品洗浄

ウエハー洗浄プロセスの目的は、ウエハーの表面や基板に変化を加えたり損傷を与えたりすることなく、化学物質や不純物の粒子を除去することです。ほとんどの洗浄技術では化学物質を使用するため、計測センサは化学物質への耐性を備えている必要があります。

ヴァイサラの湿度センサはケミカルパージ機能を備えており、センサ素子を頻繁に加熱して、溶媒蒸気などの化学物質を蒸発させるため、化学物質の濃度が高い環境でも使用できます。センサ自体も耐食性を考慮して機械的に保護されています。一部の計測機器では、リアルタイムで露点計算を行いながら、搭載されたヒーター素子でプローブを乾燥状態に保つことができます。別のセンサで実際の温度を計測していれば、相対湿度を露点とプロセス温度に基づいて合理的かつ簡単に計算できますが、ほとんどのヴァイサラ計測機器はこれを自動的に行うことができます。

エッチング

薬品洗浄プロセスの後、ウエハー表面に微細構造のエッチング処理を施します。不純物を加えることで半導体構造を形成し、さまざまな絶縁層を酸化させます。その結果、電気的な構造が重なり合った複数の層ができ上がり、これによって複雑なマイクロプロセッサーチップなどが作成されます。

ウェアラブルなどの最新製品向けにコンポーネントを小型化、軽量化することへの需要が高まっていることを受けて、エッチングプロセスではより正確な制御が求められ、光学機器が使用されています。ナノメートルのレベルで構造を作成する際は、気圧、相対湿度、および温度のわずかな変動でもレンズの光学的な作動が変わる可能性があるため、高い精度で露光を行わなければなりません。つまり、これらの計測値に基づいてレンズをリアルタイムで調整する必要があります。

シリコンウエハーにパターンを転写するステッパーの品質を向上させるには、湿度、温度、周囲気圧のパラメータが不可欠です。一方、塗布や現像用の装置では、機器の乾燥プロセスで水分を計測する必要があります。

ヴァイサラIndigo520 変換器Indigo対応スマートプローブを取り付けて単体の湿度計測器として使用することも、複数のプローブが必要な場合にはIndigo520 変換器と組み合わせて、大気圧の計測機能を追加することもできます。

ウエハーのダイシング

半導体構造が整ったら、個々のチップをウエハーから分離する必要があります。このウエハーのダイシングプロセスには、レーザーの使用など、さまざまな手法があります。このプロセスの重要なステップの1つは結露を制御することであり、ウエハー処理テープまたはダイシングテープを剥がす際に露点温度を計測することで対応します。半導体コンポーネントについては、必要な製品仕様を確実に満たすために、さまざまな温度状態でテストも実施されます。消費者向け、産業用、自動車用、防衛用、航空宇宙用など、さまざまな等級があります。

通常、テストは-40°C以下を起点とする全温度範囲で実施されます。テストが完了して温度が再び上昇すると、ウエハーに結露が発生し、繊細な回路が損傷する可能性があります。

OEMへの組み込み

ヴァイサラは、ダイシングによってウエハーから分離された個々のチップをテストする際に使用する装置の内部で露点と霜点を監視するために効率的なソリューションを提供しており、そのソリューションはOEMに簡単に組み込めます。小型プローブをテストチャンバー内に組み込み、要件に応じてリアルタイムデータを提供できます。DMT143は、汎用変換器として70°C~60°Cの幅広い計測範囲に対応できます。特殊用途の変換器であるDMT152は、-80°C~-20°Cの温度で非常に乾燥した環境向けに最適化されています。

 

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Comment

ibexeye

Nov 28, 2023
Thanks for sharing Value able content

Vaisala

Dec 7, 2023
Thank you, happy to hear you found useful information.

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