環境モニタリングシステムの|SOPの作成

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ヴァイサラご担当者様

viewLincモニタリングシステムの標準操作手順書(SOP)をあまり時間をかけずに作成したいと考えております。ヴァイサラでは、viewLinc SOPに関する参考資料を提供されているでしょうか。

SOPは基本的にユーザが作成して管理するものであることは承知しておりますが、取り掛かりとしてサンプルを提供いただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

Paul Daniel の返信:
お問い合わせありがとうございます。

適正規範(GxP)規制では、規制対象用途の場合、モニタリングプロセスを記述した手順書と製品の保管仕様書を用意することを求めています。この文書化の要件はさまざまな方法で満たすことができるシンプルなもので、その方法の中にSOPも含まれています。 

コンピュータ化されたモニタリングシステム(viewLincなど)を使用して実際の空間(冷蔵庫や倉庫など)の温度をモニタリングする場合、作成される手順書は、ソフトウェアを基にしているため、共通している部分が多くなります。

個々の会社が保管仕様書と手順書を作成する際にどのようなアプローチをとるかによって違いが発生します。文書化、ポリシー、ポリシー実施、仕様書、手順書に対する取り組み方は、会社によって異なります。 

詳細な SOP(以下のバリエーション#5を参照)を必要とする会社の場合は、viewLinc内にある「ツアー」を参照することをお勧めします。viewLincのツアーでは、viewLincの一般的なタスクについて画面に指示が表示されるため、このソフトウェアを初めて使用するユーザーでもタスクを完了させることができます。ツアーは、ソフトウェアを使用するたびに同じ方法でタスクを完了させることができるため、特定のタスクをときどきしか実施しない場合には特に便利です。このツアー機能を利用すると、SOPの作成、遵守、管理が確実にとても簡単になります。

以下に、viewLincのSOPを作成する方法のバリエーションをいくつか示します。
1. 保管仕様書は、ラベルに記載されている条件だけで、明確な文書ではない。
2. 保管仕様書は、冷蔵(-2~-8°C)、冷却(+8~+15°C)、室温(+15~+25°C)などのカテゴリ別に分類する。
3. 特定のチャンバーや部屋は、任意の温度カテゴリに分類する。
4. すべてのコンピュータシステムに適用できる汎用的なSOP(パスワード管理、監査証跡の審査、担当者、システムバックアップなど)をいくつか用意する。
5. モニタリングシステムの使用方法に関する詳細なSOPを用意する(これを行う、ここをクリック、このフィールドにこれを記入、[Save] をクリック、など)。
6. 特定のモニタリング目標に基づいた詳細なSOPも用意する(薬品 A を+2~+8°Cに維持して、温度が仕様の範囲外になって30分を過ぎたら逸脱として記録する、など)。実際のソフトウェアの使用方法にはあまり触れず、手順を示す代わりにユーザーマニュアルを参照するよう記載してもよい。

可能性として考えられる範囲は非常に広く、ヴァイサラがお客様のためにSOPのテンプレートを作成すれば役に立つという確証はありません。大部分のお客様は、手順書作成に関する各自の社内ポリシーに従う必要があり、ヴァイサラの推奨事項やテンプレートに従う余地があることはあまりありません。 

 

以下に、viewLinc ソフトウェアをサポートする文書を社内で作成する際の推奨事項を示します。
• 仕様書
o 許容される逸脱(最大温度と最大時間)やこれらの逸脱に対して期待される応答を含め、エリアタイプまたは単位タイプごとの許容温度範囲を記載します。また、人事異動のたびに改訂せずに済むように、責任者を名前ではなく役職で記載します。 

• 構成仕様書
o セキュリティプロファイル(ソフトウェアでは「グループ」という)の数やアラーム閾値テンプレートと通知テンプレートの数の制限設定を含む、viewLincの設定のほか、図や各デバイスの物理的位置を示す表、ソフトウェアの「ロケーション」のリンク先を記載します。システム内の順序や名前付けの規則の作成や維持に役立ちます。 

• モニタリング SOP
o モニタリングシステム内で実施する操作の概要をごく簡潔な文(アラームを受信確認する、ユーザーを作成する、など)で記載します。簡潔な文書は管理や順守が容易であり、詳しい手順が必要な場合は、viewLincのユーザーマニュアルやツアーを参照することができます。 

関連ウェブセミナー

当社のウェブセミナー「Audit-proof your GxP Environmental Monitoring System」(「GxP規制準拠に対応できる環境モニタリングシステムの構築」の中では、私が SOP の概要を説明しています。使用しているスライド(PDF)はこちらから入手できます。ウェブセミナー(日本語同時通訳付き)のご視聴はこちらから

環境モニタリングシステムの GxP 準拠に関する参考文献

SOP の例:

参考までに、いくつか例を挙げておきます。ただし、システムに関する文書を作成し、準拠および運用面の目標を満たしていることを確認する責任は各施設が負うものとします。

アラーム受信確認

SOP のこのセクションでは、CMS アラームのタイプや、各アラームに応答して受信確認する手順を具体的に詳しく説明しています。すべてのユーザーがアラームを受信する可能性がありますが、アラームの受信確認を行うことができるのは適切なアクセスレベルが割り当てられた特定のユーザーだけです。この施設のアラーム閾値の設定値は本 SOP の表 1 に従って設定されています。設定値を変更するには、「プロセス変更管理 SOP」に従って承認を受ける必要があります。

手順 
1. 施設部門や校正部門は、携帯電話(テキストメッセージ)や電子メールを通じてアラームの受信/受信確認を行う責任を負います。
2. viewLinc で [Alarms] または [Active Alarms] タブを選択します。アラームをアクティブにするを選択して受信確認します。必要に応じてアラームの場所を確認するには、「環境モニタリングロケーションマップ」を参照してください。 
3. 図1「アラーム調査フローチャート」に従います。フローチャートに基づいて、アラームの受信確認を続けます。施設部門や校正部門の技術者は、制限範囲外(OOL)の状態を確認した場合、施設エンジニアリング部門と管理者に通知する必要があります。 
4. 通信アラームの場合、サーバーとの接続が再確立されたら、システムチェックを実施する必要があります。施設エンジニアリング部門は、チャネル履歴レポートを調査し、データ消失がないことと、すべてのセンサ位置から温度、湿度、差圧の読み取り値が報告されていることを確認します。
5. 構成アラームの場合、サーバーとの接続を確認するために、システムチェックを実施する必要があります。施設エンジニアリング部門は、チャネル履歴レポートを調査し、データ消失がないことと、すべてのセンサ位置から温度、湿度、差圧の読み取り値が報告されていることを確認します。システム構成は、サイトバリデーションレポートの添付ファイル「CMS構成スプレッドシート」に照らして再確認します。

 

Eメール設定管理


a) メール設定は、システムを最初に構成した後はほとんど変更する必要がありません。ただし、メールに影響を及ぼすネットワークの変更を行った場合は、メール設定の更新が必要になることがあります。 
b) [Email Settings] ウィンドウには、[Options] > [System Configuration] > [Email Settings] からアクセスできます。
c) メール設定には、SMTP や POP3(必要な場合)などの標準メールプロトコル設定を使用します。 
d) 必要な変更を行います。変更後は、[Email Settings] の [Options] ドロップダウンメニューから [Test Email] オプションを選択して、設定をすぐにテストすることができます。  
e) すべての変更を保存してから、[Email Settings] ウィンドウを閉じます。
f) 注:メール設定の変更には、適切な施設変更管理プロセスが適用される場合があります。

最後に、The FDA Group のブログをご紹介します。このブログでは SOP の作成についてわかりやすく説明されています。 

 

ヴァイサラハードウェア – 担保された検証


ヴァイサラでは、製品に対して一連の環境検査や機械検査を課して、不具合や脆弱性のある箇所がないか確認しています。温度、振動、落下高さなどについて当社の保証内容よりも厳しい検査を実施し、ハードウェアが耐久性や信頼性、精度に優れていることを保証しています。この動画(ロングバージョン)では、シニアエンジニアの Fiki Jusuf が検査プロセスについて説明しています。

 

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viewLinc 5.1 の新機能

ライフサイエンス用インキュベータ内の CO₂ を正確に計測する方法

ライフサイエンス用インキュベータでの CO₂ 計測

細胞培養の培養や保管など、多くのライフサイエンス用途では、正確で信頼できる CO2 濃度の計測と制御が必要になります。インキュベータの CO2 濃度の精度を確保するために、このホワイトペーパーをダウンロードして、ライフサイエンス用インキュベータ内の CO2 を正確に計測する方法をご覧ください。 

ホワイトペーパーをダウンロードする 

詳細については、プライバシーポリシーをご覧ください。
こちらから環境設定の変更および登録の解除を行えます。

相対湿度 – その定義と重要な理由

湿度管理
産業計測
ライフサイエンス

相対湿度 – その定義と重要な理由


相対湿度の基本情報


相対湿度(RH)とは、簡単に言うと、空気の水蒸気含有量を表す尺度です。より明確に言えば、相対湿度(RH)とは、空気中に存在する水蒸気の量を、同一温度で飽和状態にさせるのに必要な量に対する割合(%RH)で表したものです。

RHは温度に強く比例し、温度変化に非常に敏感です。これは、システム内の温度が安定していれば、RHも安定することを意味します。温度と同様に、相対湿度もシステムの圧力に依存します。
 

役立つ経験則
環境試験室のような閉鎖されたシステムにいない限り、他の要因が結果に影響を与える可能性があることを覚えておくことが重要ですが、基本的なレベルでRHがどのように機能するかを理解するのに役立つ経験則がいくつかあります。

まずは、温度が上がるにつれ、空気は乾燥し(RHが低下し)、温度が下がるにつれ、空気が湿る(RHが上昇する)ということです。圧力に当てはめれば、経験則は、圧力が下がるにつれ、空気は乾燥し(RHが低下し)、圧力が上がるにつれ、空気が湿る(RHが上昇する)ということです。
 

相対湿度のモニタリングが重要な理由


相対湿度をモニタリングする最大の理由は、最終製品付近の湿気を管理するためです。ほとんどの場合、これはRHが上がりすぎないようにすることを意味します。チョコレートのような製品を例にとりましょう。保管設備内のRHが一定のレベルを超えて上昇し、長い期間そのレベルを超えたままだとすると、ブルーミングと呼ばれる現象が起きる場合があります。ブルーミングとは、水分がチョコレートの表面に形成され、糖分を分解してしまうことです。水分が蒸発すると、糖分はさらに大きな結晶を生み、変色に至ります。

 

湿度は建築材料などにコスト高な影響を与える可能性

湿度は、建築材料などにコスト高な影響を与えることもあります。家を増築しているとしましょう。堅木張りの床を敷く前に、コンクリートの下張り床を張ります。コンクリートが十分乾燥する前に、床を敷くと、大きな問題が生じる場合があります。コンクリートの水分がより乾燥した部分、この場合、床仕上げ材へと自然に侵入しようとするからです。こうなると、床が膨らんだり、膨れ上がったり、ひび割れたりすることがあります。そうなると、それまでの工程をすべてやり直し、取り換える以外に方法はありません。

 

湿度は湿気に極めて敏感な製品にとっても大きな問題に

湿度は、特定の医薬品など湿気に極めて敏感な製品にとっても、大きな問題となります。湿気は、製品の特性を変化させて使い物にならなくなる可能性があるため、医療用の錠剤や乾燥粉末といった製品は、正確な湿度と温度のレベルで管理された状態のまま保存されています。

最後に、相対湿度は、空調など、人の快適性に焦点を当てたビルディングオートメーションシステムでも、重要な要因となります。RHを計測し管理することで、建物内の快適な環境を維持できるだけでなく、外の温度に応じて、取り込まれる外気をどれだけ調整する必要があるか示すことで、HVACシステムの効率を最適化するのにも役立ちます。

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ヴァイサラ HUMICAP® HMP4 湿度温度プローブは、計測性能と多くの化学物質への耐性が重要となる、船舶・ブリージングエア・産業用途などにおける圧縮空気システムの高圧環境用途向けに設計されています。

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HMP5 湿度温度プローブ

ヴァイサラ HUMICAP® HMP5 湿度温度プローブは、計測性能と多くの化学物質への耐性が重要となる、ベーキングオーブン、パスタ乾燥機、工業用乾燥炉などの高温環境用途向けに設計されています。

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ヴァイサラ HUMICAP® HMP7 湿度温度プローブは、計測性能や多くの化学物質への耐性が重要となる、乾燥室やテストチャンバー、空調用空気、その他の環境試験器や気象観測機器などの常時高湿度または急速な湿度変化が伴う用途向けに設計されています。

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その他のお役立ち情報

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Comment

Prakash Kumar

Feb 6, 2019
Please suggest an economical humidity and temperature measuring instrument within your range
Temperature range 0 to 100 degree C
Pressure: o to 500 mmH20

Vaisala Customer Service

Feb 8, 2019
Thanks for your question. The temperature in your application goes up to 100 °C. This limits your options to models with a remote probe. Depending on the expected humidity level, you can find a suitable instrument from following product lines:
0-10 %RH: DMT340-series.
10-100 % RH HMT330-series or Indigo HMP-probes.

Varying pressure in your application has some effect to the humidity reading. To help you decide if it's needed to compensate this effect or not, please take a look at our humidity calculator: https://www.vaisala.com/en/lp/humidity-calculator .
This tool helps you to demonstrate the effect of different pressures.

carl xynon

Nov 6, 2021
who is the beneficiaries in using the temperature and humidity monitor system?

Vaisala

Nov 24, 2021
Hello Carl, thank you for your question!
It would actually be everyone’s interest that the temperature and humidity monitoring systems are in place in all relevant installation positions starting from manufacturing, covering storing, selling, and shipping all the way to the customer. This way the end product is always of quality, the reseller, and the manufacturer can rest easy knowing what the product is of good quality, the buyer and/or user can trust that the product does not cause harm or delays or require time-consuming reclaiming. Hope this answered your question.

Environmental Test Chamber

Aug 4, 2023
Thank you for shedding light on the revolutionary potential of Environmental Test Chambers in the field of biotechnologies. 'Exploring Cutting-Edge Tools' was a fitting start to the article, introducing readers to this advanced technology. It's exciting to see how precise control and manipulation of conditions are redefining the parameters of scientific research. Looking forward to learning more

Vaisala

Aug 28, 2023
Thank you for your kind and inspiring comment.

styraxinstruments

Jul 30, 2024
Thanks for sharing valuble information.

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ヴァイサラ、交換可能な4種類の湿度温度プローブと温度プローブの販売を開始

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HMPシリーズ
プレスリリース

報道関係者各位

2018年2月21日
ヴァイサラ株式会社

ヴァイサラ、交換可能な4種類の湿度温度プローブと
温度プローブの販売を開始

--- 単独でデジタル変換器として使用することも、
ヴァイサラのホストデバイスと接続して使用することも可能 ---

 

 ヴァイサラ株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役:ヴェリ・ソレフマイネン、以下ヴァイサラ)は、厳しい要件が求められる産業用途向けに設計された交換が可能なインテリジェントプローブ、「HMP4 湿度温度プローブ 高圧環境用(以下、HMP4)」、「HMP5 湿度温度プローブ 高温環境用(以下、HMP5)」、「HMP7 湿度温度プローブ 高湿環境用(以下、HMP7)」、「HMP8 湿度温度プローブ 高圧パイプライン用(以下、HMP8)」、そして、「TMP1 温度プローブ(以下、TMP1)」を本日より販売開始いたします。


■ 利便性、互換性、精度の持続性

 この度新しく発売されたHMP4、HMP5、HMP7、HMP8、TMP1の5種類のプローブは、すでに発売されている「GMP251/252 CO2プローブ」や「HPP272 過酸化水素・湿度・温度プローブ」と同様、「ヴァイサラ Indigo製品シリーズ」のラインアップに加わります。

 本プローブの主な共通機能で特筆すべき点は、メンテナンスに伴うダウンタイムを最小限に抑えられる「交換可能なプローブ」であるという点です。この機能に加え、プローブの優れた精度と安定性により、コストとリソースの削減に貢献します。交換可能なプローブは、校正や交換も容易に行うことができます。
 その他の共通機能として、センサ加温機能や化学物質の影響を最小限に抑えるケミカルパージ機能があります。尚、HMP7は、高湿度環境においても正確な計測を実現するプローブ加温技術も特長の一つです。

 全てのHMPプローブには、高分子薄膜静電容量式のHUMICAP® 湿度センサの新センサ「ヴァイサラ HUMICAP® R2 コンポジットセンサ」が搭載されており、特に酸性環境下において、センサに対する非常に優れた耐腐食性を実現しています。また、HMPおよびTMPプローブは全て、埃や多くの化学物質に耐性があり、滑らかな表面で清掃が簡単です。

 本プローブは、ヴァイサラ Insightソフトウェア(無料)に対応しており、機能設定、データアクセスが簡単に行えます。また、ヴァイサラ Insightソフトウェアを使用することで、これまでよりスムーズに校正作業を実施できます。また、Modbusプロトコルに対応しているため、ヴァイサラ Indigo 200シリーズ ホストデバイスに接続せずに単独で使用することもできます。

■ 高圧環境から高湿環境まで

 本プローブはそれぞれ、圧力、温度、常時高湿度、または急激な湿度変化が伴う用途向けに設計されています。 これらの用途には、計測性能と多くの化学物質への耐性が不可欠な乾燥室やテストチャンバー、空調用空気、その他の環境試験器や気象観測機器などがあります。5種類のプローブから、用途に応じた適切なタイプを選択できます。

HMP4:船舶、ブリージングエア、工業利用などにおける圧縮空気システムの、最大100barの高圧設備向けに設計されています。
HMP5:ベーキングオーブン、パスタ乾燥機、工業用乾燥炉などの高温環境用途向けに設計されています。
HMP7:乾燥室やテストチャンバー、空調用空気やその他の環境試験器、気象観測など、プローブの加温が有効な高湿度環境用途向けに設計されています。
HMP8:パイプラインへのプローブの挿入や取り外しが容易で、パイプラインへの挿入長の調整が求められる、圧縮空気システム、冷凍式エアドライヤ、環境チャンバーなどの圧力下用途において、最大40barの高圧パイプライン向けに設計されています。
TMP1:精度と堅牢性が不可欠な製薬業界や校正試験所など、温度計測の厳しい要件が求められる産業用途向け設計されています。(防浸プローブ付き)
 


■ ヴァイサラ Indigo製品シリーズ

 ヴァイサラ Indigo製品シリーズには、交換可能で高性能な計測プローブ、オプションのホストデバイス、ヴァイサラ Insightソフトウェアがあります。これらのプローブは、多くの実績を誇るセンサ技術であるヴァイサラHUMICAP®、CARBOCAP®、PEROXCAP®などを擁しています。これらのセンサ技術は、最新の産業プロセスにおいて業界屈指の性能を担保するために、絶えず開発を行っています。ヴァイサラ Indigo製品シリーズは、工場や産業プロセス、装置中における湿度、温度、二酸化炭素、過酸化水素蒸気などの計測に最適です。詳細はwww.vaisala.co.jp/indigoをご覧ください。

 各製品の詳細については添付資料を参照してください。

■ ヴァイサラについて

 ヴァイサラ社は、環境/産業計測分野における世界的なリーディング企業です。当社は80年以上にわたる経験を活かし、より良い世界に向けた観測を提供します。ヴァイサラは世界各国のお客様にとって、革新的な観測・計測機器とサービスを総合的に提供できる信頼されるパートナーです。本社であるVaisala Oyjはフィンランドのヘルシンキにあり、世界各国に約1,600人の社員を有し、NASDAQ Helsinki に上場しています。当社に関する詳細は、www.vaisala.comおよびwww.twitter.com/VaisalaGroupをご覧ください。


● HUMICAP、CARBOCAP、PEROXCAPはヴァイサラ社の商標です。
● 本報道発表資料に記載されている内容は発表日現在の情報であり、予告なく変更される場合があります。


ヴァイサラ株式会社
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町一丁目105番地 神保町三井ビルディング16F
URL: http://www.vaisala.co.jp/

【製品に関するお問い合わせ先】
産業計測営業本部
TEL: 03-5259-5960 FAX: 03-5259-5961
E-mail: [email protected]

【報道関係者からのお問い合わせ先】
マーケティング部 玉田 ミア
TEL: 03-5259-5965 FAX: 03-5259-5961
E-mail: [email protected]

viewLinc Eラーニング

使いやすいEラーニングコース

ヴァイサラviewLincモニタリングシステムの積極的なサポートプランは、オンライントレーニング教材のご利用資格が含まれています。これらの教材の中には、viewLincの設置と使用方法について学習いただける分かりやすいチュートリアルの動画が含まれています。Eラーニングではタスクごとの動画をご提供しており、ここで学んだ内容がviewLincをご使用の際にすぐに役に立つよう設計されています。どうぞ、お客様ご自身のペースとスケジュールでお学びください。

Eラーニングポータルへアクセス

ヴァイサラ Indigo製品シリーズ - スマートビジネスのためのスマート計測

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インテリジェンスと Insight で計測する

Insight ソフトウェアで簡単にアクセス

Insight ソフトウェア

ヴァイサラ Insight ソフトウェアを使うと、スマートプローブの設定とデータに迅速にアクセスできます。シンプルなサービスインターフェースとして使用し、設定、診断、現場校正、調整を簡単に行えます。
Vaisala HMP4 for measuring humidity in high pressures

HMP4 湿度温度プローブ 高圧環境用

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ヴァイサラ HUMICAP ® HMP5 湿度温度プローブは、ベーキングオーブン、パスタ乾燥機、工業用乾燥炉などの高温環境用途向けに設計されています。
高湿環境用HMP7を手に持っている

高湿環境用HMP7

ヴァイサラHUMICAP® HMP7 湿度温度プローブは、乾燥室やテストチャンバー、環境試験器や気象観測機器などの常時高湿度または急速な湿度変化が伴う用途向けに設計されています。
The Compact Vaisala HUMICAP® Humidity and Temperature Probe HMP9 is designed for easy installation in rapidly changing environments.

HMP9 極細湿度温度プローブ 急速な変化の伴う環境向け

ヴァイサラ HUMICAP ® HMP9 湿度温度プローブは、素早い応答性や計測性能、多くの化学物質への耐性が重要となる、急速に変化する環境に簡単に設置できるように設計されています。プローブヘッドは直径わずか 5mmと極細であるため、狭いスペースにも設置できます。
GMP251 for %-level Measurements

GMP251 CO₂プローブ 高濃度計測用

ヴァイサラCARBOCAP ® GMP251 CO 2 プローブは、ライフサイエンス用インキュベータ、冷蔵室、青果輸送などの用途におけるCO 2 の濃度計測に適したインテリジェントなプローブです。
GMP252 for ppm-level Measurements

GMP252 CO₂プローブ ppmレベル計測用

ヴァイサラCARBOCAP ® GMP252 CO 2 プローブは、農業、CO 2 冷媒、温室、デマンド制御空調などの用途におけるCO 2 のppmレベル計測に適したインテリジェントプローブです。
ヴァイサラTMP1 温度プローブは、温度計測に厳しい要件が求められる産業用途向けに設計されています。

温度計測用TMP1

ヴァイサラTMP1 温度プローブは、製薬業界や校正試験所など、温度計測に厳しい要件が求められる産業用途向けに設計されています。

GxPに準拠するための冷蔵庫フリーザー温度モニタリング、アラームレポート作成

ライフサイエンス分野における低温環境では、特定の温度を維持し、製薬/バイオテクノロジー関連製品の安全性、純度、有効性を保証するために、24時間365日の安定したモニタリングが必要です。世界中の規制当局が、温度制御された製薬/バイオテクノロジー関連製品の保管、加工、輸送に関するガイドラインの見直しと策定を進める中、記録の改善、カスタマイズ可能なレポート作成機能の向上、および使いやすいモニタリングソリューションに対するニーズが高まっています。

温度制御された製品の適正規範(GxP)コンプライアンスにおいて重要なのは、フリーザー、冷蔵庫およびコールドルーム内における好ましくない状況に迅速に対応できる能力です。ヴァイサラのモニタリングシステムは、温度が設定閾値範囲外になるか、センサとシステム間の通信が途絶えると担当者に警報を送信するため、コールドルームや冷蔵庫、フリーザーの監視用途に最適です。

火星に水

火星上の水
イノベーション・インスピレーション
持続可能性
火星、太陽系の第4惑星
地球から約5,460万km離れた場所に位置する

NASAの火星探査ローバー「キュリオシティ」は、火星表面に液体塩水が存在した証拠を発見

2015年5月、火星に液体の水が存在したことを示す初の痕跡が発表されました。この発見は火星探査ローバー「キュリオシティ」による大気観測に基づくものです。火星探査ローバーにはヴァイサラの圧力センサ・湿度センサ技術が搭載されており、現在も火星で作業を続けています。

NASAの火星探査ローバー「キュリオシティ」は、2年以上にわたり火星赤道近くにあるゲール・クレーター周辺の表面計測を実施しています。この探査ローバーは、火星大気の計測用に設計されたフィンランド気象研究所(以下、FMI)が開発した気圧と湿度の計測器を備えています。Rover Environmental Monitoring Station(REMS)計測器群だけでなく、Sample Analysis at Mars(SAM)やDynamic Albedo of Neutrons(DAN)計測器でも、夜間に気温が0℃を下回っても火星表面の上層部にある過塩素酸塩は液体の塩水を形成するのに十分な水分を吸収することができるという判断を可能にしました。

湿度装置REMS-Hと気圧装置REMS-Pは、ヴァイサラのセンサ部品に基づいてFMIによって開発されました。ヴァイサラは探査ローバーに搭載する装置として、ヴァイサラ HUMICAP® 湿度センサ(標準仕様)とヴァイサラ BAROCAP® 圧力センサ(特別仕様)をFMIに提供しました。これらのセンサ技術は、長期安定性と精度に加え、粉塵、化学物質や過酷な環境条件に対する耐性があり、このような厳しい要件の用途に特に適しています。

火星の謎を解き明かす

地球に比べて乾燥した惑星である火星ですが、過去には、大気中に少量の水分(液状でない)が観測されています。夜間の火星表面温度は-135~-70°Cですが、日中、赤道に沿った火星の上部表面層の温度は0°Cを超えます。火星大気の温度と低い気圧から考慮すると、火星に液状の水は存在しないと推測されてきました。

しかし、NASAのマーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)は、ゲール・クレーターで実施した観測、特にFMIとヴァイサラの技術による具体的な計測値、それら全てを組み合わせた数値モデルが別の結論を証明しました。

FMIの研究責任者であるAri-Matti Harri氏によると、「表面層から数センチメートルの深さに、火星大気から水分を吸収できる十分な量の過塩素酸塩が存在しています。その結果、水膜温度が氷点下以下であるという事実にもかかわらず、薄い膜状の塩水溶液(または塩分を含む液体だまり)が夜間に形成されるのです。日中に表面層の温度が上昇することで、夜間に堆積した液体を気体として蒸発させる現象を引き起こします。これらの調査結果からは、火星に有機化合物が存在する可能性を断定できないということに注意する必要があります。」とのことです。しかしながら、ゲール・クレーターに沿った観測領域は、火星表面全体の状態を代表すると推定できます。

火星は大気調査にとって究極の研究所

惑星の回転軸の傾き(火星は25°、地球は23.5°)と同様、1日の長さを表す自転周期(火星の1日は24時間37分)が非常に近いため、火星と地球の大気は類似の動力学を有しています。乾燥した火星の大気は、地球の大気の単純化実験モデルとして見ることができます。「単純化された、地球に似た動力学を持つ大気を研究することにより、私たちは水系、植生、そして高湿度の影響により地球上で見逃している可能性のある事実について学べる可能性があります。」と、Ari-Matti Harri氏は締めくくっています。

NASAの「follow the water(水を追う)」探査戦略は、現在の火星に液体の水が断続的に流れているという、これまでで最も有力な証拠をもたらしています。最新の発見については、http://go.nasa.gov/1KOrJsvをご覧ください。

火星探査ローバー「パーサビアランス」、Copyright NASA/JPL-Caltech

地球外生命体は存在するのか

ヴァイサラは数十年にわたって宇宙に携わってきました。 ヴァイサラの技術は間もなく、フィンランド気象研究所との連携を通じて、また NASA の火星探査計画の新しい火星探査ローバー「パーサビアランス(Perseverance)」への導入を通じて、再び火星に着陸するでしょう。 高度な技術、イノベーション、そして世界を探検する好奇心が、設立当初からのヴァイサラの特長です。 ヴァイサラと宇宙探査に参加しましょう!