先駆的な光学式インラインプロセス屈折計製品シリーズのヴァイサラPolaris™を使用して、プロセス制御の可能性を最大限に引き出し、製品の品質を向上させる

刺激の強い化学薬品、粘着性の高い砂糖やシロップ、極端な温度、腐食性の酸。液体を扱う産業プロセスには、壊れやすく、信頼性が低く、保守が難しい計測機器は適していません。また、厳しい精度要件と衛生要件が混在している場合、適切な計測技術を選択する必要性があります。このブログでは、プロセスの最適化、リソース、エネルギー、時間の削減、生産性と製品品質の向上を意図して設計された、ヴァイサラの最新世代のプロセス屈折計プラットフォームについて説明します。 

食品および飲料、砂糖、医薬品、化学物質、木材パルプの製造において、液体濃度の信頼性の高い安定したインライン計測は、品質、安全性、法令遵守を確保するために不可欠です。これを行うために、多くのプロセス産業オペレーターは屈折率計技術に頼っています。これは光の特性である屈折率（RI）を利用して液体を計測する、正確で信頼性が高く再現性がある方法で、これによりプロセスラインから液体濃度を直接計測できます。

そして今、ヴァイサラPolarisモジュール式プロセス屈折計プラットフォームの発売により、新しい時代が始まろうとしています。この次世代技術について、また、さまざまな産業計測用途にこの技術が何をもたらすかを詳しく見てみましょう。 

40年にわたる絶え間ない改良に基づいて製造

2019年からヴァイサラファミリーの一員となったK-PATENTSは、多種多様な用途向けの産業用プロセス屈折計の開発において40年を超える実績を持っています。最新の第5世代ヴァイサラPolaris製品は、ヴァイサラの用途に関する膨大な知識と世界をリードする計測機器ソリューションに基づいて構築されています。 

ヴァイサラPolaris製品シリーズの製品は、ヴァイサラのプロセス屈折計用Indigo520 変換器とシームレスに動作するように設計されており、標準仕様の製品のリードタイムはわずか3日間です。これらの計測機器の計測値は、500を超える濃度モデルからなるヴァイサラのライブラリに基づいており、さまざまな溶解固形分を正確に計測できます。この技術と計測原理の詳細については、こちらをご覧ください。 

競合するアナログソリューションに対するデジタル計測の利点は、不規則性を見逃す可能性のある集計による読み値ではなく、継続的で途切れのない読み値に基づいていることです。また、ほとんどあらゆる産業用プロセスにインラインで設置でき、プロセス条件のリアルタイム計測により、時間のかかる試験所ベースの計測が不要になります。   

安全で高品質な食品と飲料への欲求を満たす

食品および飲料の製造で使用される計測機器は、製造プロセスと最終製品の安全性と衛生を保護するために設計された大量の厳しい要件に準拠する必要があります。同時に、プロセス環境は、高温、粘性および粘着性のある物質、および急速に変化する条件が一般的であるため、機器にとって厳しいものである場合があります。 

液体濃度を確実に、かつリアルタイムで継続的に監視する機能は、原材料の取り込みから最終製品の処理、廃棄経路の制御まで、生産チェーン全体にメリットをもたらします。ヴァイサラPolarisシリーズには、食品および飲料用途向けに特別に設計された2つのサニタリーモデル、コンパクトヴァイサラPolaris™ PR53AC プロセス屈折計とロングプローブヴァイサラPolaris™ PR53AP プロセス屈折計があります。

PR53ACは、食品、飲料、乳製品、醸造業界のお客様がパイプライン内のBrix値、スクロース、ゼラチン、過酸化水素などの液体濃度を計測できるように設計されています。3-AおよびEHEDG認証を取得しているため、すべての衛生要件が満たされ、製品が食品および飲料加工処理で安全に使用できることが保証されています。 
 

迅速、正確、安全な計測のための正しい化学式  

化学物質が関係する産業用途では、計測機器に非常に多くのことが要求されます。強度、有毒、腐食性の化学物質が高温と組み合わされることが多く、非常に厳しい環境になりますが、慎重にバランスを取っているプロセスでは、計測機器の材料によって引き起こされる汚染を許容できません。 

酸、アルカリ、アルコール、炭化水素、溶媒、およびその他の溶液の濃度を、生産中および輸送中にパイプラインやタンク内で直接計測できることで、安全性が向上し、実験室のサンプルの結果を待たなくても貴重なプロセスデータを即座に収集できるようになります。

化学製造や石油化学処理などの有毒で腐食性の溶液が一般的である業界のために、ヴァイサラPolarisシリーズにはPR53GC、PR53GP、PR53Mプロセス屈折計モデルをご用意しています。

木材パルプ製造における安全性、効率、品質の向上

化学製造工場と同様に、パルプ工場では毒性の高い化学物質と高い温度およびプロセス圧力を使用するプロセスが一般的です。計測機器のメンテナンス、交換、取り外しのために生産を停止することは収益の損失を意味するため、プロセスの効率と稼働時間を維持することは収益性にとって重要です。 

さらに、パルプ製造には、一貫性と組成の両方の点で大きく異なる液体が含まれます。パルプスラリーやろ過水などの処理液は、無機物である蒸解薬液と溶存態有機物の混合物であり、正確な計測が困難な場合があります。

褐色原料洗浄の段階では、洗浄水と弱黒液がパルプ繊維から分離されます。洗浄は、工場全体の効率と製品品質の両方に影響するため、パルプの清浄度を正確に計測することが重要です。これにより、過剰な水およびエネルギーの消費とそれによる出費を回避でき、化学品回収の改善、漂白コストの削減、パルプの一貫性の向上につながります。 

これらの課題に対するヴァイサラの答えがPR53SD プロセス屈折計です。これは、パルプ工場の繊維および化学品回収ラインにおける総溶解固形分などの濃度を計測するために設計されています。SAFE-DRIVEリトラクターシステムにより、プロセスの実行中に屈折計の挿入と取り外しを行うことができ、計測のためにプロセスを中断する必要がなくなります。

SAFE-DRIVEシステムは、オペレーターの安全性を高め、パルプ製造の極端なプロセス条件に耐えるように開発されました。シンプルな動作原理により、使用中の不注意によるエラーが防止されます。特に緑液用途のために設計された格納式屈折計や、格納式洗浄ノズルはどちらも、市場で独自の製品となっています。

屈折率計測は処理液中の有機画分と無機画分の両方に敏感で、プロセスの変動に即座に反応し、収集されたデータはリアルタイムのプロセス最適化に使用できます。ボイラーでのエネルギー回収のために液体を濃縮する黒液用途では、液体の一貫性、急速に変化するプロセス条件、粒子や繊維の存在に関係なく、最大85%の総溶解固形分をインラインで直接計測できます。 

ヴァイサラPolaris PR53SDは、現場で実証済みの洗浄システムを選択でき、ファイバーライン、褐色原料洗浄、蒸発、黒液の燃焼、スレーカー、および石灰を扱う各種作業での信頼性の高い計測が可能になります。 

製糖および甘味料製造のためのより甘美な製品

砂糖および甘味料の製造において、正確な液体濃度計測は、製造プロセスのエネルギー効率と最終製品の品質を高める上で重要な役割を果たします。これらのプロセスでは周囲温度とプロセス温度が高いことが一般的です。つまり、計測機器はその条件に耐えられるほど堅牢である必要があります。

PR53GPとPR53APプロセス屈折計は、これらの用途に最適です。砂糖の結晶化のための特別な垂直検出アルゴリズムが搭載されており、結晶化のストライクの間に、特に結晶が形成されているときに、母液濃度を正確に計測することができます。また、0～100Brix値の全計測範囲に対応しています。 

PR53GPとPR53APは、グルコース（ブドウ糖）、果糖ブドウ糖シロップ、コーンシロップ、ソルビトールなどのデンプン甘味料および砂糖代替品の製造において、Brix値、総濃度、および過飽和を正確に計測することにより、信頼性の高い濃度制御を可能にします。 

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