ヴァイサラのDGA常時監視装置を「絶縁油分科会研究発表会」にて紹介

Insulating Oil Subcommittee Research Conference in Japan
Yoshitaka Arai
荒井良隆
ビジネスデベロップメントマネージャー
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2019年6月7日に京都にて「第39回 絶縁油分科会研究発表会」が開催されました。絶縁油分科会は、電力会社や変圧器製造メーカー、絶縁油分析会社、絶縁油製造メーカーなどから構成されており、変圧器、遮断器、コンデンサなどの電気機器の絶縁に使用される電気絶縁油についての検討を行っています。本研究発表会には155名にのぼる会員が参加し、現在行われている研究についての発表や議論が行われました。

本研究発表会で、Vaisala Oyj, Senior Industry ExpertのSenja Leivoとヴァイサラ株式会社ビジネスデベロップメントマネージャーの荒井良隆が「真空ガス抽出法とIR(赤外線)センサ技術を利用したDGA常時監視装置」について発表しました。

Optimus™ 絶縁油中ガス・水分オンライン監視装置 OPT100は、真空ガス抽出法で溶解ガスの大部分を油から抽出します。また、本装置には特許を取得した真空ポンプを必要としない新しい真空方法を採用しており、シリンダ内のピストンを利用して油面の上部に真空状態を作り出すことで、抽出効率を大幅に向上しています。

この真空ガス抽出法について変圧器産業における権威である元三菱電機株式会社の土江基夫氏は、「真空抽出で、抽出効率が高いことから優れた製品だと感じた」と感想を述べました。

また、ドリフトメカニズムを排除する計測方法についての発表についても、土江氏は「赤外線技術を使用し、自動でドリフト補正する技術もいいと思う」と評価しました。

IR技術における典型的なドリフトメカニズムは、主に光源や検出器のようなセンサ構成要素の汚染または経年劣化です。ガスのトレンドは変圧器の状態に関する最も重要な情報の一つであるため、長期間安定した計測を行う上でこれらのドリフト要因は排除されるべきです。このドリフトメカニズムを排除する技術には注目が集まりました。
 

Optimus™ 絶縁油中ガス・水分オンライン監視装置 OPT100」の詳細

MHT410 オイル内水分水素温度変換器」の詳細