病院および医療施設におけるコンプライアンスのための温度・湿度監視

病院環境においては、薬剤、ワクチン、血液/組織や、重要な医療装置・機器などを特定の温度と湿度の範囲内に保つために、24時間365日安定して監視することが求められます。とりわけ温度・湿度に対する環境制御は、医薬品の安全性、純度および有効性を維持するために不可欠です。治療室、新生児室、調剤エリアの湿度測定は、特に重要であり困難でもあります。

病院や臨床環境の全体を規制する機関はありませんが、被験者保護計画認証協会(the Association for Accreditation for Human Research Protection)や英国医薬品庁(MHRA)など、勧告を行っている国の規制当局と認定機関はいくつか存在します。

これらの機関(およびその他多くの組織)が、薬剤、ヒトの細胞/組織製剤、医療機器、その他病院や臨床現場で使用される製品の、保管、加工、輸送方法の概要を定めようとしています。例えばUSP 29-NF 24では、事前に定められた条件が安定性データとメーカー指示に沿って保たれていることを確実にするために、温度の制御と記録を義務付けています。

病院、血液/組織の保管エリア、臨床試験エリアに対する規制と指針のコンプライアンスにおいて重要なのは、制御された環境の状況に対応し、その状況を記録し、報告する能力です。ヴァイサラの環境モニタリングシステムは、環境パラメータのいずれかが設定閾値範囲外になるか、センサとシステム間の通信が途絶えると、担当者に警報を発します。これにより、監視機器の点検スケジュールを立てる必要がなくなります。

viewLincソフトウェアはブラウザベースで、あらゆるネットワークロケーションからアクセスできます。レポートはカスタマイズが可能で、安易に解析・操作用データとしてエクスポートできます。多くのviewLincユーザーからは、オンデマンドで簡単にトレンドや履歴をまとめられることが、認証機関や規制当局による監査の際に重要な役割を果たすことが多いというご報告をいただいています。

ヴァイサラの環境モニタリングシステムは、以下のような適正規範(GxP)遵守エリアなどのクリティカル環境において、正確でギャップのないデータ記録を実現します。

  • 病院や薬局の冷蔵庫、フリーザー
  • 血液や組織の冷蔵庫、輸送用クーラー・機器
  • HCP/Pと標本のフリーザー
  • 低温室、クリーンルーム、試験室
  • 手術室、治療室(温度/湿度/差圧)