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HVAC用途でCO₂を計測する理由

HVAC 用途における CO2 計測
Senior Product Manager
Lars Stormbom
Senior Product Manager
Published: Mar 18, 2019
屋内/室内空気質
産業計測
イノベーション・インスピレーション

HVAC用途におけるCO₂計測

CO₂センサに関して、通常、一般空調(HVAC)は注力するべき用途とは見なされていません。確かに周囲条件は良好な場合がほとんどでしょう。それでもやはり、センサには、信頼性が高く、メンテナンスが容易で、長期的に安定して計測できることが求められます。この記事では、そもそもなぜCO₂の計測が必要なのか、デマンド制御空調(DCV)はどのような仕組みなのかという点を説明してから、CO₂の計測が建物内での健康維持にどのように役立つか、またそれは運用コストにどのように影響するのかといった点を見ていきます。

HVAC用途でCO₂を計測する理由

CO₂を計測する最も一般的な理由はエネルギーを節約することですが、室内空気質(IAQ)が人の健康に直接影響を及ぼすことを示す証拠が増えていることは、健康で生産的な労働環境を維持するうえでCO₂計測が重要になっていることを意味します。特に建物の所有者がDCVの使用している場合やCO₂計測を必要とする認証を求めている場合は、規制への準拠するためにも計測は必要です。 

DCVの仕組みとは

Graph about how demand-controlled ventilation works

上のグラフは、所定の時間に制御される換気とDCVの違いを示しています。青色の棒はオフィスなどの空間に出入りする1日の人数(在室密度)を示し、オレンジ色の線は所定の時間に制御される換気の状況を示しています。この場合、換気は午前7時から午後6時まで制御され、夜間に換気しないことでエネルギーを節約します。灰色の線は、DCVがCO₂計測と連動してどのように機能するかを示しています。室内のCO₂濃度はセンサで計測され、望ましいレベルで濃度を維持できるように新鮮な空気の量が制御されます。新鮮な空気や換気の量は、建物の在室密度によって異なります。


HVAC用途での CO₂センサに関する規制上の考慮事項

HVAC用途に関連する最も重要な規格の1つはASHRAE 189.1 グリーンビルディング(環境配慮型建物)基準です。この基準は精度に関してCO₂センサに厳しい要件を課しており、屋外のCO₂濃度を計測できるセンサを使用するか、地域の統計に基づいて濃度を推定できることを義務付けています。実際には、多くの人が屋外センサを選んでいます。

最も長い歴史を持つ規制の1つは、カリフォルニア州エネルギー委員会のCEC-400-2008-001基準(住宅用および非住宅用建物のエネルギー効率基準)です。LEED v.4 グリーンビルディング基準では、人の出入りがある場所でのCO₂モニタリングに関する2つのクレジットを設け、CO₂計測のクレジットを認定しています。センサの精度、校正間隔およびメンテナンスに関連する要件もあります。メンテナンスは私たちが昨今目にするようになっているものであり、理にかなっています。メンテナンスを要求されなければ、計測しなければならないということはないでしょう。 

室内空気質(IAQ)は最近注目され始めた項目です。たとえば、国際ウェルビルディング協会のWELL Building Standard(ウェルビルディング基準)は、主にLEED基準とASHRAE基準に基づいています。現在、焦点は技術的要件から建物に出入りする人の健康へとシフトしています。2010年、世界保健機関は室内空気質ガイドを発行しました。そのガイドには汚染物質のガイドラインが含まれており、それらの潜在的な健康リスクが記載されています。 

HVAC計測が建物の運用コストに与える影響

一般的なオフィスビルの運用コストの内訳は、たとえば次のようになります。

Breakdown of typical office operational costs

建物の総運用コストのうち、エネルギーコストは約1%、賃貸料または資本コストの合計が9%、従業員の賃金が90%です。これは、従業員の健康と生産性が、HVACに関しておそらく最も重要な考慮事項であることを意味します。CO₂計測を利用してHVACシステムを最適化しなければ、生産性の低下によって、非常に大きな部分(90%)が打撃を受ける可能性があります。

CO₂レベルと従業員の生産性の関係

研究によると、CO₂濃度は人の認知能力に大きな影響を及ぼします。ハーバード大学のグループが実施したある研究では、CO₂濃度の変化によって特定のスキルがどのように影響を受けるかが調査されました。その結果、作業するのに健康的なレベルであると考えられる 1,000ppm の濃度レベルでも、危機対応、情報の使用、戦略的思考などのスキルが大幅に損なわれたことがわかりました。

CO₂レベルの上昇は、従業員の学習能力の低下、生産性の低下、不適切な意思決定、間違い、さらには危険な状況をも招く可能性があります。概して、この研究は、良好な室内空気質によって従業員の生産性が大幅に向上し得ることを認めているようです。

このシリーズの次のブログでは、HVAC用途におけるヴァイサラのCARBOCAP®センサ技術の独自の利点を見ていきます。

当社の各種HVAC用途向け製品については、当社HVACのウェブサイトから是非ご確認ください。また、HVACにおけるCO2センサを維持する簡単な方法のウェビナー(英語のみ)もご覧いただけます。 

Comment

Andrey

Mar 26, 2019
Thank you for interesting post. Where can I find our the research that confirmed link between CO2 concentration and human cognitive performance?

Lars Stormbom

Apr 2, 2019
Thank you for your interest. One of the articles we have been referring to is “Associations of Cognitive Function Scores with Carbon Dioxide, Ventilation, and Volatile Organic Compound Exposures in Office Workers: A Controlled Exposure Study of Green and Conventional Office Environments”, Joseph G. Allen, Piers MacNaughton, Usha Satish, Suresh Santanam, Jose Vallarino, and John D. Spengler. (https://ehp.niehs.nih.gov/doi/10.1289/ehp.1510037)

Chris

Mar 26, 2019
Would be interested to know if there is probe type CARBOCAP CO2 sensor available to measure CO2 levels in the discharge air stream of an air handling unit. Also, does the higher air velocity adversely affect the accuracy? I guess this question also relates to placement in the return air stream, similar except air velocity is often less extreme.

Lars Stormbom

Apr 2, 2019
Yes, we have a couple of options for measurement in the duct. You want to have a look at GMP252, which is a probe type instrument (https://www.vaisala.com/sites/default/files/documents/GMP252-Datasheet-B211567EN.pdf). This is a heavy-duty product that can take high humidity levels. We also have a duct transmitter, the GMD20 that is intended for this type of measurement (https://www.vaisala.com/sites/default/files/documents/GMD20-Datasheet-B211432EN.pdf). High air speed doesn´t affect the measurement of CARBOCAP sensors.

Hans Nyman

Mar 26, 2019
Hej how is the relationship, increasing ppm CO2 versus oxygen level in the breathing air in a closed non ventilated compartment ?
//Hans

Lars Stormbom

Apr 2, 2019
Hi, If you are talking about really closed systems like diverse pressure chambers etc. that is a bit outside our expertise. In general, increasing CO2 levels become an issue much before oxygen levels actually decrease. The level of CO2 actually determines how much fresh air you need to introduce, not the oxygen concentration.

Kopernikas Green

Apr 28, 2021
Great article! Thank you for interesting post. Where can I find our the research that confirmed the link between Co2 concentration and human cognitive performance? Thanks again.

Lars Stormbom

Apr 29, 2021
Thank you for your interest. One of the articles we have been referring to is “Associations of Cognitive Function Scores with Carbon Dioxide, Ventilation, and Volatile Organic Compound Exposures in Office Workers: A Controlled Exposure Study of Green and Conventional Office Environments”, Joseph G. Allen, Piers MacNaughton, Usha Satish, Suresh Santanam, Jose Vallarino, and John D. Spengler. (https://ehp.niehs.nih.gov/doi/10.1289/ehp.1510037)

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